【52ヘルツのクジラたち】あらすじと感想

【52ヘルツのクジラたち】あらすじと感想

みなさんこんにちは!
今回は本屋大賞にも選ばれた人気小説である「52ヘルツのクジラたち」のあらすじについてご紹介していきたいと思います。
人間の孤独に向き合った非常に奥深い作品となっています。
ネタバレを含みますのでご注意ください。
一度読んでから本記事を見て振り返るのもよいかと思います。
それではさっそくまいりましょう!

主人公の生い立ち

主人公の三島貴瑚(きこ)は妾の子でした。
自分の母が再婚した相手(義父)はその間にできた子(弟)にしか興味を示さず。
たびたび暴力も振るわれました。
さらに、義父が要介護になった後は介護につきっきりで、母からも自分が介護するのが当たり前のように言われます。
さらに、義父の容態が悪化すると、それはお前のせいだと母から言われます。
精神の限界に達した貴瑚は死んでしまおうと考え始めます。

アンさんとの出会い

たまたま通りかかった高校の同級生の美晴に見つかります。
様子がおかしいと思った美晴は貴瑚を飲みにつれていきます。
岡田安吾という美晴の会社の先輩も同席します。
貴瑚と安吾はお互いをキナコ、アンさんと呼ぶようになります。
アンさんはキナコの境遇をしり、実家から無理やり連れ出します。
キナコは精神も安定してきて就職もしました。

対立

キナコの就職先の専務の主税(ちから)という人物はキナコを気に入り付き合い始めます。
しかしアンさんは主税と付き合うのはやめたほうがいいと言います。
その理由がわからないままでいると、ある日主税には正式な婚約者がいるという噂が流れます。
その噂はなんと主税の身辺調査をしたアンさんが流したものでした。
頭に血が上った主税は仕返しとばかりにアンさんの身辺調査をします。
すると衝撃の事実がわかります。
アンさんはトランスジェンダーでした。
主税はこれをアンさんの親に教えました。
事情をしらなかった親はひどく同様してしましました。
そのことに気を病んだアンさんは自殺してしまいます。
一連の流れを知ったキナコは全て自分のせいだと感じ自殺を図ります。
主税が止めようとしますが、暴れまわった挙句にキナコのお腹に包丁が刺さってしまいました。

少年

お腹の傷は大事には至りませんでしたがすっかり疲弊してしまったキナコは祖父が住んでいた。
大分県に引っ越します。
家の修繕を村中という近所の青年に頼み、生活を始めます。
ある日海で少女を見かけます。
その日は何事もなかったのですが、後日スーパーの帰りにまたしてもその少女を見かけます。
不思議に思って見てみると、体はやせ細りいくつもの痣がありました。
それによく見るとその子は少年でした。髪も手入れされておらず伸びきっていたため少女に見えたのです。
これは虐待を受けていると感じたキナコは自分の家に来るよう言います。

52ヘルツのクジラ

ある日キナコは少年にmp3音源の52ヘルツのクジラの声を聞かせます。
これは以前ルームシェアをしていた美音子がキナコにくれたものでした。
52ヘルツのクジラはその周波数の低さから、他の仲間に声を聴いてもらうことができません。
人間の孤独を、誰にも届かない声を鮮やかに例えています。
そんな話を美音子から聞いて自分も昔そのクジラのように誰にも届かない声を出していたように感じて、その音源が欲しいといってもらったものでした。
キナコは少年の声も52ヘルツのクジラのように誰にも届かなかったんだという思いから少年に「52」
という名前を付けます。

52の家族と今後

ある日村中がその少年は同級生の琴美の息子だと言います。
琴美の働いている定食屋に行き、そのことを聞くとどうしようが自分の勝手だというのです。
しかも琴美は息子のことを「ムシ」と呼んでいました。
少年を琴美に返すわけにはいかないと感じたキナコは引き続き自宅で面倒を見ます。
すると琴美の父親、52の祖父が孫がさらわれたと騒ぎます。
祖父に事情を話し帰ってもらい、祖父の元妻に52を一時預かってもらうことになりました。
今後キナコと52が一緒に暮らす決心ができたらキナコに52を預けることになりました。

感想

あらゆる要因で人は孤独を感じます。
誰もが悪になりたくてなるわけではありませんが、他人にそのストレスをぶつけて共倒れになってしまうケースがニュースでも取りざたされています。
多くの人が誰にも相談できずに抱え込んでしまっていることがあると思います。
私も身の回りの52ヘルツの声に耳を傾けたいと思います。

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まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は「52ヘルツのクジラたち」のあらすじについてご紹介しました。
ぜひ実際に手に取ってみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回お会いしましょう。